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パナソニック【6752】の株価分析と配当や株主優待について
本日は、『パナソニック』の株価を分析していこうと思います。
それではまいりましょう。
なお、記事の内容は私の個人的な考えであり、株の購入を進めるものでも安全性を保証するものでもありません。あくまで投資は自己責任にてお願いいたします。
目次
パナソニックってどんな会社?
経営の神ともよばれた松下幸之助の創業した企業です。
1918年に松下電気器具製作所として創業し、ちょうど先日100周年を迎えました。
現在の『パナソニック株式会社』の社名に変更されたのは2008年からで、時価総額は、白物家電を含む民生品エレクトロニクスの業種で15社中2位ですね。
余談ですが、子会社の『三洋電機』は松下幸之助の義弟の井植歳男が創業した会社です。
もともと井植歳男は、パナソニックの創業メンバーだったのですが、GHQの公職追放でパナソニックを離れ、『三洋電機』を起こしたのですが、
その後、創業した『三洋電機』は、2010年にパナソニックの子会社となったわけです。長い期間で見るとこんなことも起こるんですね。
パナソニックの株価を収益の視点から分析する
それでは、現在の株価1647円(2018/03/20終値)を基準に見ていきましょう。
一株当たりの利益の割合を表す、PER(株価収益率)は18.8倍と平均とされる15倍を目安に考えると少し割高です。ただし、業種別平均からすると一般的な数値です。
EPS(一株当たり利益)は87.6円です。
EPSを基準にお買い得と判断されるPERの10~15倍を掛けると、876円~1314円です。
ちなみに、現在の株価1647円とEPS15倍の差は333円です.
パナソニックの株価は上下幅が大きく指標との関連性の薄い値動きをしていますが、EPS15倍までで考えると333円割高とも考えられそうです。
パナソニックの株価を資産の観点から分析する
株価が一株当たり純資産の何倍の価格になっているかを表すPBR(株価純資産倍率)の値を確認すると、2.28倍です。1倍~1.5倍の範囲が割安とされることを考えると少し高めです。
BPSは723.13円なので、お得の範囲内とされるBPSの1.5倍を計算すると1084.69円ですから、現在の株価1647円と比較すると資産面からは562.31円割高だと言えます。
理論上の株価の底値は723.13円です。
パナソニックの配当や株主優待はどうなのか?
配当は、一株当たり30円を予定しているので、100株保有していたとすると3000円の配当が得られることになります。
配当利回りは、1.78%ですから一般的なところでしょう。
配当性向は、30~40パーセントを目安として定めています。
配当性向とは当期利益のうち何%を配当として支払っているかを表す割合ですから一般的水準が20~30%とされていることを考えると高い数値と言えます。
株主優待は、おこなっていないようです。
パナソニックの売上高と利益はどうなのか?
売上高は過去十年の推移を見ると緩やかな右肩下がりです。
営業利益は政治、経済的な要因の影響が大きいためかや方向性がみられず、バラつきが目立ちます。
直近であれば、オートモーティブ&インダストリアルシステムズのセグメントが売上高および伸び率が大きく、車載用の燃料電池に力を入れていることが分かりますが、これも永続的な分野ではないので今後バラつきの要因となって来るのでしょう。
今後を考えると、売上高の海外比率が50%であることが少し気になります。
パナソニックの株価を利益率と流動比率から分析する
今期予想は、ROEが12.3%、ROAが3.4%です。ROEが10%を超えているのでかなり良好と言えます。ROAの値が小さいのは、資産に対する企業の借り入れが大きいことを表します。
業種的に工場などの設備への多額の投資が必要であることから特に問題はないだろうと判断しました。
流動比率は1.14倍で短期的な資金は少し少なめの印象です。
自己資本比率は27.4%で、40%が一つの基準とされますが、まだ一般的な値です。
営業キャッシュフローと有利子負債の割合は3倍です。5倍以下であれば問題ないとされることから営業キャッシュフローは十分ある事がわかります。
まとめ
結論からいくと、長期投資には向かない銘柄だと思います。
圧倒的な知名度や、収益率の高さは魅力的ですが、投資対象として例えるならば『マッスルカー』のような企業です。
大排気量高出力のエンジンを積んでいるお陰で直線は速いけれど、大きなボディと重いエンジンのお陰で車重が重くなり、カーブが苦手といった具合です。
2年くらいのスパンで市場のニーズと合致していると判断できれば投資するといった買い方でいいのではないでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
P.S. 投資初心者が一番に読むべき本は何かと質問されるので、こちらをオススメしておきます。
専門書を読むよりも実践的なので知識ゼロの状態でも一番取り入れやすいと思います。よろしければ活用してみて下さい。